今回は九州大学の”21世紀プログラム”に在籍している
野口岳さんにインタビューを行いました。
岳さんは高校時代から多種多様な活動を精力的に行っており、現在も学生として"21世紀プログラム"を始めとした様々な活動をしながらフリーデザイナーなどとしても活躍されています。
詳しくは記事を最後までご覧ください!
それでは、下記よりインタビュー内容に入ります。
Q,何をきっかけでデザインを始めた??
石「それではデザインを始めたきっかけを教えてください。」
岳「はい、まずきっかけが3つあります。」
岳「まず1つ目は、子供の時に親戚の叔父さんか誰かがレゴをプレゼントしてくれて、黄色いバケツにたくさんのレゴをプレゼントしてもらえたこと。
何かを表現をするというとおこがましいかもしれないけど、子供の超暇な時間は全部手を動かして作るということをしていたので、そういう生き方しかできなくなっていたのかもね。」
石「なるほど、幼少期に手を使って創作活動を頻繁にされていたと。」
岳「そうそう、それで小学校の卒業アルバムに書いた将来なりたい職業はレゴビルダーって書いてた。
ところでレゴビルダーって知ってます?」
石、北、吉「分からないです。」
岳「日本だと2人で世界だと13人しかいないレゴの公認のプロ。レゴのショップに行くとレゴで作られた大きい模型などがあるよね?あれを作ったりする職業です。
石「あの模型はレゴビルダーの方の作品だったんですね!」
岳「大体はね?そして当時日本で唯一のレゴビルダーであるナオエさんに会いにいったんだよ。
小学校3年生の時に那須ハイランドパークという遊園地にレゴミュージアムがあって、そこにナオエさんがきますっていうイベントを母が見つけて来てくれて「行きたい!」って言って行ったんだけど、
三年生の時の自分はコミュ力が低くて上手に伝える事が出来なかったという苦い経験もあったけど、ある意味レゴに取り憑かれていた幼少期だったね。」
石「幼少期は主にレゴをきっかけに今の岳君のデザインの要を形成していったのですね。ありがとうございます。ではきっかけ2をお願いします」
岳「きっかけ2は、『高一のときの電気部の文化祭』。
まず部活の話をすると、中高一貫の学校で『電気部』っていう100年以上の伝統を持つ部活が潰れかけてて。
それで僕の研究のパートナーが『これ復活させるから入れ』って言って。
そいつ部長、俺副部長って感じで」
石「へぇ~面白い!」
岳「まあある意味復活させたって感じの部活があって。
そこで、先輩から教わることもなかったから、自分達で文化祭もやらなきゃならない。
自由にやっていい分、さっぱりわからない。
で、どうしようかってみんなで悩んでたときに、パソコンが得意だったのね。
文化祭のポスターって、結構絵だとかイラストだとが多いけど、あんまり絵を描くのが好きだけど得意じゃなくて。
で、その時に偶然macを買ってしまってて(笑)」
石「お金持ち(笑)」
岳「で、フォトショップが入っちゃってて。『おぉっ!』みたいな。
『やってみる?』みたいな。で、やってみると難しかったけど結構楽しくて。一般的なデザインっていうことでいえばこの文化祭のポスターが初めてだね」
石「なるほど。すごいですね」
岳「当時の写真みます?」
石北吉「はい!みたいです」
〈ポスターの写真を探している間に、電気部のことについて聞かせてもらった。〉
岳「基本"高く飛ばすこと"と"派手に壊すこと"しか考えてない部活なんで」
石「すごい(笑)。"派手に壊す"ですか」
岳「相当馬鹿な人達しかいないから(笑)。"レールガン"を作ったりして。それが爆発して、学校の近所に謝りにいったりとか、結構やってたんだけど」
一同「(笑)」
岳「あ、これだ。ちょっと見にくいんだけど」
岳「これが初めての、写真切り抜いて、水色入れて、みたいな」
石「へぇ~。見やすいですね」
岳「これが超初めてのやつですね。突っ込みどころ満載なんですけど(笑)」
石「見やすいですよ、とても!」
実はこんな話も☆1
石「きっかけ2のポスターのところで、特にこだわったところはありますか?」
岳「こだわったところか~。
部長に『電気部っぽいのなに?』って聞いたら『真空砲』っていわれ
(※真空砲の機械)
(※真空砲の威力を缶で試した結果)
【パイプの端をアルミテープで塞いで真空状態を作り、片方を破ることによって空気が入り、その真空と大気圧の差で物体を加速させる装置。
電気部では威力を上げるためにピンポン玉を使用していた】
石「これを使って、粉々にしたり破壊をしていたわけですね(笑)」
岳「そうそう。そういうことをやってたんだけど、あれを推したいって気持ちは分かったんだけど、写真だけ見せて分かるか?って」
石「う~ん。たしかに」
岳「それで、なんか分かるもんないかな~って。
文化祭だったから、中高一貫で入るとしたら中学からだから、小学生しか来ないわけね。
となると、小学生でも分かるような、”シャー芯発光"。
これを電気に繋げて、『ああ、明るいね~』みたいな。
それを見せようか、ポスターとしては。っていう結論に至ってやったんだけど、今思えばそれってちゃんとデザインしてたなって。明確にユーザーを考えてたなって」
石「ターゲットは小学生ってことですね」
岳「昔の自分ちょっと優秀だったなって(笑)」
石「今も優秀ですよ(笑)」
岳「写真をくりぬきたいっていうのもあって、したかなー」
石「すごく、見やすい!」
岳「配色は女の子向けの雑誌を見てぱくりましたね。あ、こここうやってんだ。見易いね、これにしよーってかんじで」
岳「デザインって、TTPだから。T(徹底)T(的に)P(パクる)。」
石「TTP。なるほど~。パクるというと悲観的に考えてしまいがちですが、自分が成長する為に必要な手段なんですね!
ありがとうございます。それでは3つ目のきっかけを教えてください。」
岳:「はい、では突然ですがSFCのAOてどのくらい知ってます?」
3人:「ほぼ分からないです。」
岳:「AO入試てのは書類と面接が通って合否が決まるんだけど。提出資料が鬼のように作らなきゃきゃいけなくて、」
3人:「へ~どのくらいですか??」
岳:「普通半年以上かけて作る資料をAO義塾(当時通っていた塾)で1か月くらいで仕上げなきゃいけなくてこういうの作ったんだよね」
石:「かなり短期で作られていたんですね。」
岳:「そう、絶対に書くのが履歴書、活動報告…とかでそれ以外に伝えたいことは、まあネット出願だったからファイルでホイって出せるみたいな。
そこで自由記述というのがあって自分こういう人です、
自分をビジュアル的に表現してください、みたいな感じにA4二枚で書いてというかんじで、まあこれがそれなんですけど」
*ポスター
石:「え、これポスターですか?」
岳:「そうそう、ポスターみたいな感じで作ってこれまでこういう事やってきたよみたいな。」
石:「見やすいですね!!」
岳:「ここまでは絶対に作らなきゃいけない。なんだけど、それ以外に高校時代いろんな分野をやりすぎて1つの資料じゃ伝えきれなくてこうやっていくつか作ったんだけど合計100枚くらい作ったんだよ。」
石北吉:「100枚ですか!?」
岳:そうそう~その100枚の中に「地震の研究こうやってました、研究やってこういうことを学びました~てこととか書いて。
他に高校生国際会議みたいなのをやってて高校生に国際問題を考える場所ていうのを提供するというのが理念で活動していたんだけど…
あ、そう池上さんとも会ったな。」
石吉:「え~!?あの池上彰さんですよね!?」
岳:「そうそうそう!
こういう感じで作りましたね~という事についてパンフレット制作することでデザイン力を鍛えられたっていうのもある意味ここかもしれない。
既定の条件でこういうの作って~みたいな感じのを100枚作ったらなんか凄い驚かれちゃって、このクオリティーで100枚作っちゃたの?みたいな。」
石:「なるほど(笑)」
岳:「塾の方からうちのデザインの仕事やってみない?って言われるようになってちゃんと2プロに合格した後、AO義塾てところでデザインをやり始めてそれで始めてお金をもらって、
高3の12月とか受験終わって何しようかと考えていたときに「これやってみない?」て言われてお金が発生したのが楽しくてやり始めた。
ちゃんと稼ぎ始めるようになったのはまだ1年も経ってないですね。」
石:「稼ぎ始めたのは高3の12月からですか?」
岳:「そうですね!!」
石:「へ~面白いですね~!」
岳:「そして、結局SFCは落ちたんだけど、AOていうのががこれまでの自分の清算期間みたいな。
『自分何やってきたんだろう何したいんだろう?』と考える時に表現してくれて言われたら自分にとってはデザインだったり。
それをある意味捜索活動みたいな期間でそれも悩んだし、どうやったら上手いこと表現できるんだろうとかでも悩んだし…
それを真面目に考えて試行錯誤するという考える期間でした。
その結論が今という感じです。(自分を指しながら)」
石:「なるほど~。超カッコイイですね。
AO入試の期間に、自分にとってデザインは欠かせない物だと改めて実感されたのですね♪
それでは続いての質問に移らせていただきます。岳君が考える”デザインの持つ可能性”とは?何でしょうか??」
岳「難しいね!笑
デザインってなんだと思います?」
石「はい、ありがとうというテキストだけでなく色をつけたりしてその本当に伝えたい所を最大化させるという感じですね。」
北「コンテツをより良く魅せるもの。彩りを加えたりするもの?」
吉「私は二個あって前の2人が言ったように文字に彩りを加えたりするのと、書道で【命】という文字に魂がこもっているように文字自体を変えて伝えるのがデザインだと思います。」
岳「なるほどなるほど。そうですね、全部正解だと思います。
デザインは性質上一言では言えないと思います。概念なので、宇宙が生まれる前から存在しているものを勝手に人間が名前をつけただけなのね。
神様が宇宙を作ったとしたら神様がある方程式をとって与えてビックバンが起こって宇宙が誕生した。これも神様がデザインをしたということなのね。
つまり、
デザインは宇宙が存在する前から存在しているものだと思うので可能性とかを求める対象ではないと思う。
進化させるのも退化させるのもデザインなので結局はある意味当たり前なこと。
ただ!可能性という対象は社会に向けられることが多いですが極論そんなこと考えなくていいと思うよ!笑」
北「それがデザインとかそういうのじゃなくて全部デザインということですね!」
岳「そうです!全部デザインだと思ってます。こういう考えは人それぞれですけどね」
石「そのデザインを意識してない人からするとデザイナーが施したものがデザインだという固定観念があったのでそういう意識を打ち砕いてくれた岳君、ありがとうございます(笑)」
岳「いえいえ、あ、じゃそういうの打ち砕く系の話があるんですが聞きますか?」
石、北、吉「聞きたいです!!!」
岳「わかりました。では、好きな人はいますか?」
石「いないです。」
北「いないですね〜。」
吉「うーん、いないです。」
岳「なんでだよ〜!(笑)1人くらいいてもいいのに!(笑)
まあ、話を戻すと仮にときめいてしまった、でも初対面の人もしくはあんまり話したことがない人。でもLINEは交換できた。その人に振り向いて欲しいから思考錯誤して送りますよね?」
石「はい。」
岳「送って帰ってきたら、反応があまり良くなかったら、こういうところがいけなかったのかな?とかこういうやり方で話したら良かったのに!と思うんですよ。
それで実際に会ってみると全然違った!こういう風に話してみよう。という感じで思考錯誤するじゃん。その人の為に。だから恋愛はある意味デザインなんですよね。」
石「なるほど!!恋愛=デザインですね。そしてデザインというのは全ての母体に当たるものだから極論考えなくてもいいということですね。」
岳「デザインという言葉に囚われる必要はないと思います。」
石北吉「ありがとうございます!」
以上で前編は終わりです。
どうでしたか?岳くん、面白い人ですよね?(笑)
実はこれ、まだ前編なんです。
当初は一記事の予定でしたが、あまりにも内容が充実していたため前・中・後編の三部構成となっております。
とても面白い内容となっておりますので、全編読むことをおすすめします!
次回、中編は
『デザインは勇者!? 冒険の書作成計画!』
です!
現在の活動とこれからの活動について迫ります!
さらに”野口岳名言集”まで!
乞うご期待!!
制作ライター(石川、吉田、北村)
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